
「先輩、もう私辞めようかと思っているんです…。」
僕がこれまで仕事をしてきて、何度この言葉を聞いたことか。
「朝が来るのが怖い…。」
「先輩が怖くて、もう病院に行きたくない…。」
「ミスばかりで、私なんて看護師に向いてない…。」
そんな言葉を聞くたびに、「そんなこと言わないでよ~!」と心の中で叫んでしまう反面、「ああ、僕も新人の頃は同じだったな」と、心当たりのある経験でもあるんですよね。
正直、新人看護師のあなたが、そんなふうに思うのは決しておかしなことではありません。
むしろ、「看護師を辞めたいな」と考えたことのない看護師なんてこの世に存在しないんじゃないか、と思います(言い過ぎかもしれませんが、リアルにそう感じます)。



自己紹介が遅れました。
初めまして、現役看護師+Webライターの「さくと」と申します。
僕は、とある病院で副看護師長をしながら、毎年やってくる新人さんの教育サポートをしています。
このブログでは、10年以上新人看護師の教育に携わってきた僕の経験から、皆さんの悩みを解決できるような情報を発信しています!
この記事では、「辞めたい」と思う気持ちの正体を一緒に整理しながら、今のあなたが少しでも気持ちを軽くできるような話をしていきます!
「辞めたい」と思い悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.新人看護師のリアル
新人看護師の離職率は?統計データで見る現状
新人看護師として働き始めたばかりのあなたが「辞めたい」と感じるのは、決して珍しいことじゃないんです。実際に、多くの新人看護師が同じように悩み、苦しみ、辞めるかどうかの選択を迫られています。
2023年病院看護実態調査報告書によると、新卒の看護師の1年以内の離職率は10.2%と報告されています。つまり、10人に1人は1年以内に辞めているのが現実なんです。
「意外に多いなぁ」と感じた人もいるんじゃないですか?
周りからは「頑張って続けるべき」という声もあるかもしれませんが、辞めたいと考えること自体はおかしいことじゃありません。むしろ、多くの新人看護師が通る道なんです。
「自分だけが辛いんじゃないか」と孤独を感じているなら、まずはこの数字を知っておきましょう。自分一人だけが苦しんでいるわけではないし、辞めたいと感じるのは特別なことではありません。
それに、新人看護師の悩みは一時的なものも多く、環境や考え方を変えることで乗り越えられる場合もたくさんありますよ!ここからは、あなたが冷静に状況を見つめ直せるよう、データをもとに「新人看護師がどれくらいの割合で辞めるのか?」をお伝えします。
全体の離職率:どれくらいの人が辞めている?
病院規模別:大規模病院と小規模病院の違い
新人看護師の離職率は、病院の規模によっても異なります。
2023年病院看護実態調査報告書では、以下のような傾向が見られます。
- 500床以上の大規模病院 約9%
- 200~499床の中規模病院 約10%
- 199床以下の小規模病院 約13%
※2023年病院看護実態調査報告書を基に、病院規模ごとに再計算しています。
このように、一般的に大規模病院のほうが新人看護師の離職率は低めです。なぜなら、教育体制や研修制度が整っているため、新人が学びやすく、成長できる環境があるからです。
一方、小規模病院はスタッフの人数が限られていることが多く、教育担当者が十分に配置されていない場合があるため、新人看護師が「放置される」「すぐに即戦力を求められる」といった状況が生まれやすいんです。その結果、プレッシャーが大きくなり、離職率も高くなる傾向にあります。
ただし、大規模病院にもデメリットはあります。患者数が多く、専門性の高い診療科も多いため、業務のスピードが求められ、忙しさに追われることも少なくありません。



病院の規模によって働きやすさが異なる、というのを知ることで、「今の職場の環境が自分に合っていないだけかもしれない」と考えられるかもしれませんね。
エリア別:地域ごとの離職率の違い
実は、新人看護師の離職率は、病院のある地域によっても違うんです。
2023年病院看護実態調査報告書では、都道府県別の新人看護師離職率についてこのように述べられています。
新卒採用者の離職率が高い都道府県は、「高知県」(25.5%)、「香川県」(16.9%)、「熊
本県」(13.9%)の順であった。
※各都道府県別の詳細な離職率については、2023年病院看護実態調査報告書を参照してください。
このデータから分かるように、都市部よりも地方のほうが新人看護師の離職率が高い傾向があります。
その理由として、
- 地方の病院は人手不足が深刻で、新人にもすぐに即戦力を求める
- 研修制度が都市部ほど充実していないため、教育環境が整っていない
- 都市部の病院に比べて給与が低い場合があり、待遇面での不満が生じやすい
といった点が考えられます。
一方で、都市部の病院は忙しさが尋常ではなく、ストレスが溜まりやすいことも事実です。そのため、「地方のほうがゆったり働ける」と考えて転職する人もいますが、実際には「即戦力を求められる環境」に適応できずに辞めてしまうケースも少なくないようです。



今の職場の環境が自分に合わないと感じたら、勤務地を変えることも一つの選択肢です。「辞めたい」と感じている理由が、職場環境にあるのか、それとも仕事内容そのものにあるのかを考えてみることが大切ですね。
まとめ:新人看護師の離職率は決して低くない。
新人看護師の離職率は、決して低いとは言えないことをお伝えしました。最後に、この章の内容をおさらいしておきましょう。
- 2023年病院看護実態調査報告書によると、新卒看護師の1年以内の離職率は10.2%
- 10人に1人が1年以内に職場を離れている
- 離職率は病院の規模や地域によって異なる
- 小規模病院や地方の病院ほど離職率が高い傾向にある
- 小規模病院では教育体制が不十分なことが多い
- 地方の病院では人手不足や待遇面での不満が原因として考えられる
- 大規模病院や都市部の病院は教育体制が整っている
- 大規模病院や都市部の病院は業務のスピードや忙しさからストレスを感じやすい。



次の章では、新人看護師が辞めたくなる時期についてお伝えしていきます。
2.辞めたくなる時期はいつ?よくあるタイミング
新人看護師として働いていると、「もう辞めたい…」と感じる瞬間が何度も訪れますよね。でも、そのタイミングにはある程度の「パターン」があるんです。
多くの新人看護師が辞めたいと感じる時期を知ることで、「あ、みんなもこの時期にしんどいんだ」と少し冷静になれるかもしれませんよ。



ここでは、特に辞めたくなりやすいタイミングを紹介していきますね。
自分に当てはまる時期を確認してみてください。
入職直後(1〜3ヶ月目):理想と現実のギャップに直面する時期
入職してすぐの時期は、誰もが「看護師になった!」というワクワクした気持ちを持っているもの。でも、仕事が始まってすぐにその気持ちが打ち砕かれることが多いです…。
- 現場の忙しさが想像以上でついていけない
- 先輩の指導が厳しく、毎日怒られてばかり
- 患者さんとの関わり方が分からず、何をすればいいか分からない
- 夜勤が始まる前からすでに疲れ切っている
この時期は、「自分は看護師に向いていないんじゃないか…」と強く感じるタイミングでもあります。でも、これはあなただけではなく、ほとんどの新人看護師が通る道なんです!



この時期に辞めたくなったら、まずは「1ヶ月だけ頑張ってみる」ことをおすすめします。
環境に慣れるまでにはどうしても時間がかかるもの。少しずつ業務に慣れていくうちに、最初の頃の混乱が落ち着いてくることもありますよ!
夜勤が始まる(3〜6ヶ月目):生活リズムが崩れ、心身ともにボロボロに…
看護師の仕事の中で、多くの人が「最初の壁」としてぶつかるのが夜勤です。
- 体がついていかない(眠れない、疲れが取れない)
- 夜勤の緊張感がすごくて、精神的にきつい
- 日勤と夜勤のリズムが違いすぎて、体調を崩す
- 夜勤明けでも勉強や研修があり、全然休めない
夜勤が始まると、一気に辞めたくなる人が増えます。特に、体調を崩してしまうと「もう無理かも…」と感じやすくなってしまうんですよね。
この時期に大切なのは、夜勤後の過ごし方を工夫すること。



体調を崩さないためにも、夜勤明けの日に無理して遊びに行かないことも大切です!(遊びに行きたい気持ち、すごく分かりますけどね!)
ただ、若いうちだからこそ、夜勤明けでそのまま出かけられるのも事実。(僕はもうそんな無茶はできないです…。)
自分の体調が良い時はストレス発散に遊ぶ、疲れた時はしっかり休む、この選択を間違えないようにしてくださいね!
プリセプターがつかなくなる(6ヶ月〜1年目):急に放置され、孤独を感じる
最初の頃は、プリセプター(指導担当の先輩)がそばでフォローしてくれますが、6ヶ月目くらいになると「そろそろ一人でやってみて」と言われることが増えます。
- 急に任される仕事が増え、不安が一気に押し寄せる
- プリセプターが忙しくて、質問しにくくなる
- 「もうできるよね?」と言われるが、まだ自信がない
- ちょっとしたミスでも「この前も言ったよね?」と厳しく指摘される
この時期は、新人から「中堅になるための準備期間」とも言えます。でも、新人の気持ちとしては「まだ全然分からないのに!」とパニックになりますよね。
そんなときは、一人で抱え込まず、同期や他の先輩に相談することが大切です。



「もう一人前として扱われてしまった…」と感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
まだまだ学んでいる途中なのだから、分からないことは聞いてOK!
1年目の終わり(12ヶ月目):燃え尽き症候群になりやすい時期
ここまで頑張ってきたあなたが、最後にぶつかる壁が「1年目の終わり」です。
- 1年間頑張ったのに、まだ仕事に慣れた気がしない
- 同期が辞めていき、「私も辞めたほうがいいのかな?」と考える
- 「この先ずっとこの仕事を続けられるのか?」と不安になる
- 疲れがたまりすぎて、やる気が出ない(燃え尽き症候群)
1年続けてきたことで、「もう辞めてもいいかな…」という気持ちが出てきやすくなります。特に、同期が辞めると「私も辞めようかな」と考えやすくなるんですよね。
この時期に大切なのは、「辞める理由」を冷静に考えること。



「ただ疲れたから辞めたい」のか、「今の職場が合わないから辞めたい」のか、それとも「そもそも看護師の仕事が向いていないのか?」を整理してみると、今後の選択がしやすくなりますよ。
周りに流されるのではなく、自分としっかり向き合ってみてくださいね!
まとめ:辞めたくなる時期は誰にでもある。でも、それを乗り越えた先に見える景色もある
「辞めたい」と感じるのは、決してあなただけではありません。どの時期も、多くの新人看護師が通る道なんです!
この壁を乗り越えた先には、「慣れてきた」「自信がついた」という瞬間が必ずやってきます。もちろん、「どうしても無理」と感じたら、無理に続ける必要はありません。
- 1〜3ヶ月目:理想と現実のギャップに苦しむ時期
- 3〜6ヶ月目:夜勤が始まり、生活リズムが崩れる
- 6ヶ月〜1年目:プリセプターがつかなくなり、不安が増す
- 1年目の終わり:燃え尽き症候群になりやすい時期



次の章では、「辞めたい」と思うきっかけについてさらに深掘りしていきますね。
3.新人看護師が早期退職を考えるきっかけ:さくとの実体験から紹介!
「こんなに辞めたいと思っているのは私だけ…?」
そう感じている新人看護師さん、多いのではないでしょうか?
でも安心してください。辞めたいと思う新人看護師は、決して少数派ではありません。むしろ、ほとんどの新人看護師が一度は「辞めたい」と思っています。
1章でもお伝えしましたが、新卒看護師の離職率は 1年目で10.2%というデータもあります。
(出典:2023年病院看護実態調査報告書)
それだけ、多くの新人看護師が同じように悩んでいるんです。「自分が弱いせい」「努力が足りないせい」と思わなくて大丈夫!



ここでは、僕自身が新人さんから相談された実体験から、新人看護師が早期退職を考える主なきっかけを大きく5つに分けました。
どんなきっかけで辞めたいと感じてしまうのか、一緒に見ていきましょう。
きっかけ1:業務のプレッシャーが大きすぎる
新人看護師の多くが最初にぶつかる壁が、「業務のプレッシャー」です。
- 覚えることが多すぎて、何が何だかわからない
- 患者さんの命を預かる責任が重く、ミスが怖い
- 毎日、業務をこなすだけで精一杯。勉強する余裕がない
特に、医療過誤(ミス)への不安は新人看護師にとって大きなストレスです。
「自分がミスしたら、患者さんの命に関わる」というプレッシャーは、想像以上に心をすり減らしますよね。



実際に、患者さんに追加で医療処置をしないといけなくなるようなミスをしてしまった新人さんは、それは大きく落ち込んでいました…。「人はミスをするもの」なので、この失敗を糧に大きく成長できるんですが、辞めたいと感じさせてしまうきっかけには十分な出来事でした。
最初から完璧な看護師なんていません。ミスを糧にして少しずつ経験を積んでいけば、できることも必ず増えていきます!
きっかけ2:人間関係がつらい(先輩・同僚・患者さん)
看護師の仕事は、チームワークがとても大切。だからこそ、人間関係の悩みは辞めたい理由の上位に入ります。
- 先輩が怖い、厳しすぎる
- 質問しても冷たくあしらわれる
- 同期と比べられて、落ち込んでしまう
- 患者さんやその家族からのクレーム対応がつらい
- 医師の言い方がキツすぎる
新人看護師は、「仕事を覚えるだけでも大変なのに、人間関係で悩む余裕なんてない!」と感じがち。
特に、厳しい先輩がいると「ここではやっていけないかも…」と不安になりますよね。



でも、どこの病院でも厳しい先輩は一定数いますよ。僕も転職や異動の経験がありますが、「全員が良い人」なんて職場はほぼありません(辛い事実かもしれませんが…)。
どうしても合わない人がいる場合は、他の先輩や同期に相談してみるのも一つの方法です。
きっかけ3:夜勤・長時間労働による体力的な限界
新人看護師の多くが、「こんなに働くの!?」と驚くのが、勤務のハードさです。
- 夜勤が始まると、生活リズムがめちゃくちゃに
- 体が疲れすぎて、休みの日も何もできない
- 常に睡眠不足で、集中力が持たない
- 長時間労働が当たり前。定時で帰れることがほぼない
夜勤は、最初のうちは本当にしんどいですよね。特に「夜勤明けで帰っても、すぐに次の勤務がくる」状況だと、体も心もボロボロになりやすいです。



最近では2交代制が多くなってきているようですが、3交代制の場合だと、「夕方に帰って夜中に出勤」「夜中に帰って朝には出勤」なんてことも…。
3交代は僕も経験していますが、めっちゃしんどいです!
「この働き方を一生続けるのか?」と考えると、不安になりますよね。
でも、夜勤に慣れるまでには時間がかかるもの。
「まずは3回、夜勤を経験してみよう」など、小さな目標を立てて乗り越えるのも一つの方法です。
ただ、特に女性の場合は、夜勤が体調を崩す原因になることもあるので、休日しっかり休んでも体調が戻らない、などの場合はすぐに先輩や上司に相談しましょう!
きっかけ4:給与と労働環境が見合わない
「こんなに頑張ってるのに、お給料が少なすぎる…」これは、特に新人看護師が感じやすい不満の一つじゃないでしょうか。
- 残業が多いのに、残業代がつかない
- 夜勤手当が思ったより少ない
- 仕事量が多すぎて、割に合わないと感じる
特に、新人のうちは一つ一つの仕事に時間がかかるけれど、頑張ったわりに、「新人だから…」と超過勤務がつかないことも…。まだまだ実力が伴っていないとはいえ、頑張りが認められないように感じて、モチベーションが下がってしまいますよね。



僕が新人の頃は、始業前出勤や先輩が返った後の居残り業務などは、手当がつきませんでした…。誰がやってもいいような雑務は新人がやるもの、といった風潮もありましたね。
最近では労働環境の改善が強く言われています。
いわゆるブラックな働き方を強要する病院も減ったのではないかと思いますが、病院によってはまだツラい思いをしている人もいるかもしれませんね。
「やっぱりおかしい!」と感じる場合は、就業規則を確認してみてください。少なくとも新人だから手当がつかないということはないハズですよ!
きっかけ5:「向いていないかも」と感じてしまう
新人看護師の多くが、「自分は看護師に向いていないのでは?」と悩むものです。
- 業務がなかなか覚えられない
- ミスが多くて、自信をなくしてしまう
- 同期と比べて、成長が遅いと感じる



学生時代に成績が良く、実習などもそつなくこなすことのできた人ほど、現場でできないことがあると、この悩みを相談してくる印象があります。
学業はある程度知識の詰め込みで良い成績を残せるんですが、看護師業務は知識を入れたからといってできる訳ではありません。
ですので、学生時代の自己イメージと現場での自分とのギャップから辞めたいと感じる新人さんはいます。
でも、1年目で「向いていない」と決めつけるのは早すぎます!仕事の適性は、ある程度経験を積んでからでないと分からないことが多いんです。
少なくとも、1年は様子を見ながら、自分の適性を見極める期間にしてみるのもよいかもしれません。
もの覚えの早い人、要領の良い人など、周りを見れば「自分よりできる人ばかり…」と自信をなくすかもしれません。「学生時代は自分の方が成績が良かったのに…」と人と比べて落ち込む人もいるでしょう。
ですが、これまで成長を見守ってきた新人たちも、みんな3年もすれば同じように頼りになる仲間になってくれています!
最初が少しつまずいたからといって、自信をなくす必要はありません。必ず立派な看護師になれるので、安心してください!
まとめ:辞めたいと感じるのは普通のこと
「辞めたい」と思うのは、決してあなただけではありません。そして、それはあなたのせいでもありません。
辞めるかどうか迷っているなら、まずは誰かに相談してみることが大切。「職場の人にはちょっと…」という人は、僕で良ければ相談に乗りますので、お気軽に「お問い合わせ」から連絡してください。何か力になれるかもしれませんよ。
- 最初にぶつかる壁:業務のプレッシャー
- チームワークが必要だからこそ悩む:人間関係がつらい
- 自分の身を削って頑張るの?:夜勤・長時間労働による体力的な限界
- 働けど働けど…:給与と労働環境が見合わない
- 最初の志が揺らぐ:「向いてないかも」と感じてしまう



次の章では、新人看護師が退職を考える主な悩みとその対策について詳しく見ていきましょう。
4.なぜ辞めたい?新人看護師が抱える悩みとその対策
ここまで、新人看護師が「辞めたい」と感じる時期やタイミングについて深掘りしてきました。
辞めたい理由は人それぞれですが、僕の体験から大きく分けると「仕事の適性への不安」「人間関係」「労働環境」「メンタルや体力面」「給与への不満」などが挙げられました。
ちなみに、日本看護協会も毎年新人看護師の退職理由についての統計を出してくれています。下の表に退職理由をまとめてみました。
順位 | 理由 | 割合 (%) |
---|---|---|
1 | 健康上の理由(精神的疾患) | 49.4 (2022年), 52.5 (2023年) |
2 | 自分の看護職員としての適性への不安 | 45.5 (2022年), 47.4 (2023年) |
3 | 自分の看護実践能力への不安 | 40.5 (2022年), 41.6 (2023年) |
4 | 上司・同僚との人間関係 | 27.6 (2022年), 29.8 (2023年) |
5 | 他施設への関心・転職 | 23.4 (2022年), 21.8 (2023年) |
第5位の「他施設への関心・転職」については前向きな退職だと考えられるので、上位4つと僕の体験とはほぼズレはないと言って良いのではないでしょうか。



では、それぞれの悩みがあったとき、どう対応するのが良いんでしょうか。1つ1つ見ていきましょう!
悩み1への対策:医療過誤(ミス)へのプレッシャーが大きすぎる
- インシデントを起こしてしまい、自信を失った
- 点滴や注射の手技がうまくできず、先輩に怒られた
- 「私が間違えたら、患者さんの命に関わる」と思うと怖い
新人看護師がプレッシャーを感じるのは当然です。その中でも、医療過誤(ミス)へのプレッシャーは相当なものではないでしょうか。
業務に関しては、数をこなすことで慣れてくるものですが、「ミスをしない」ことは経験だけではどうにもならない部分もあります。
医療の現場では「ミスをしない」ことが最優先ですが、ミスをゼロにするのはベテラン看護師でも難しいのが現実です。
対策
- ミスを防ぐための対策を学ぶ(指差し確認、Wチェックの徹底など)
- 先輩に「注意されること=成長のチャンス」と前向きに捉える
- 先輩や同期とミスの対策を共有し、不安を減らす
医療ミスへのプレッシャーは新人看護師にとって最大の壁のひとつ。辞めたいと感じるほどの不安に襲われることもあります。そんなときは、▼こちらの記事▼もぜひ参考にしてみてください。


悩み2への対策:職場の人間関係(先輩・同僚・患者さん)
- 先輩が怖くて、質問しづらい
- 「根性論」や「昔はもっと大変だった」と言われる
- 同期とうまく馴染めず、孤独を感じる
- 患者さんや家族のクレーム対応が辛い
人間関係が原因で辞める新人看護師はとても多いです。特に、厳しい先輩ナースや気難しい医師との関係に悩むケースがよくあります。
僕も普段の仕事で、相談される内容のほとんどがコレと言ってもいいぐらい、悩む人が多く原因も多岐にわたります。
対策
- 質問しやすい先輩を見つける(「この人なら話せそう」と思える人を探す)
- 同期と情報を共有しながら支え合う
- どうしても合わない人とは距離をとる
- 個人の対策では難しいときは、上司(師長や副師長)へ相談する
先輩との人間関係に悩んでいる人は、▼こちらの記事▼も参考にしてみてください!


悩み3への対策:フィジカルな負担(夜勤・長時間労働・体力的にキツい)
- 夜勤がきつすぎて、生活リズムが崩れた
- 腰痛や肩こりがひどい
- 体力がもたない
- 長時間労働で、プライベートの時間がない
夜勤が始まると、体力的にかなり厳しくなります。特に1年目は夜勤に慣れておらず、「このまま続けられるのか?」と不安になりがちです。
特に女性は夜勤をすることでホルモンバランスが乱れ、体調を崩しやすくなる人がいます。看護師は夜勤をすることで大きく給与を増やすことができますが、無理をして身体を壊しては元も子もないですよ!
対策
- 生活リズムを整える(仮眠時間を確保する、夜勤後のルーティンを作る)
- 体をケアする(ストレッチ、マッサージ、休息をしっかり取る)
- 夜勤の回数を減らす相談をする
夜勤の辛さは慣れるものなんでしょうか?できるだけ負担なく夜勤を乗り越えたいという人は、▼こちらの記事▼も参考にしてみてください。


悩み4への対策: 給与や待遇への不満
- 仕事量に対して給料が見合っていないと感じる
- 残業代がつかない
- 夜勤手当が少ない
- ボーナスが期待していたより低かった
新人看護師のうちは給料が低めに設定されていることが多く、「こんなに頑張っているのに…」と感じることも。奨学金を借りている人は、返済の必要もありさらに手取りが少なくなったり…。
看護師は夜勤をしないとあまり稼げない職種ですから、まだ夜勤が少ないうちは特に給料が少なく感じてしまうかもしれませんね。
対策
- 先輩看護師に給与の実情を聞いてみる(経験年数とともに増えていくか確認)
- 他の病院の給与水準と比較する
- 条件交渉や転職を視野に入れる
悩み5への対策:「看護師に向いていないのでは?」という不安
- 仕事を覚えるのが遅い気がする
- ミスが多くて落ち込む
- 同期と比べて成長が遅い気がする
- 看護の仕事自体にやりがいを感じられない
「自分は看護師に向いていないかも…」
これは、多くの新人看護師が一度は抱く悩みです。新人のうちは、仕事に慣れるまでどうしても時間がかかります。特に、学ぶことが多く課題が山積みの新人看護師は、課題にばかり目がいって自信をなくしがちです。
「向いていない」と決めつける前に、少しずつ成長できているかどうかに目を向けてみましょう。
対策
- 「できるようになったこと」を書き出してみる
- 1年後の自分を想像してみる
- 向いていないのか、それとも「今はまだできないだけ」なのかを考える


悩み6への対策: メンタルヘルスへの負担(ストレス・うつ・適応障害)
- 仕事が辛くて、毎日泣いてしまう
- 朝起きると、強い憂うつ感がある
- 職場に行こうとすると、動悸や息苦しさが出る
- 何をしても楽しいと感じられない
僕たち管理者は、スタッフケアに神経をとがらせています。ですが、心の悩みというのはどうしても目に見えないぶん気づくのが遅れてしまいます。
もし、このような状態が続いている場合、心のSOSを見逃さないことが大切です。
「頑張らなきゃ」「辞めたら負け」と思うかもしれませんが、あなたの心と体が一番大切なんですから。
対策
- 信頼できる人に相談する(家族、友人、職場の先輩など)
- 休職や異動を考える
- 専門家(産業医やカウンセラー)に相談する
まとめ:「辞めたい」には理由がある。まずは自分の気持ちを整理してみよう
- 辞めたい理由は、「適性への不安」「人間関係」「メンタル・体力の負担」「給与の不満」などさまざま
- まずは、何が一番の原因なのかを整理することが大切
- 辞める前に「解決できる方法がないか?」を考えてみよう
「辞めたい」と思うこと自体は悪いことではありません。でも、辞めた後に後悔しないためにも、今の自分の気持ちを整理することが大切です。



次の章では、「辞める前に試したい解決策」について詳しくお話しします。
5.辞める前に試したい!後悔しないためにできる解決策
これまで、新人看護師が抱える悩みやその対策についてお伝えしてきました。それでも、「もう無理…」「辞めたい…」と思ってしまうこともあるでしょう。
ですが、ちょっと待ってください!すぐに退職を決断するのではなく、一度立ち止まってできる対策を考えてみることが大切です。



「辞めるかどうか迷っている」「本当に辞めて後悔しないか不安」と感じている人は、ここで紹介する解決策を試してみてください。
解決策1.誰かに相談する:一人で抱え込まない
悩みを誰にも話せず、一人で抱え込んでいると、どんどんネガティブな気持ちになっていきます。まずは信頼できる人に相談してみましょう。
相談相手別のメリット・デメリット
相談相手 | メリット | デメリット |
---|---|---|
先輩看護師 | 現場のリアルなアドバイスがもらえる | 人によっては厳しい意見を言われる可能性がある |
同期 | 同じ境遇のため共感しやすい | 愚痴ばかりになってしまう可能性がある |
家族・友人 | 精神的に支えてもらえる | 看護の仕事の実情を理解してもらいにくい |
上司(師長など) | 異動や働き方の相談ができる | 人によっては言いづらい場合もある |
専門機関(カウンセラー・看護協会など) | 客観的な意見をもらえる | すぐに解決するとは限らない |
相談することで、「意外とみんな同じことで悩んでいるんだ」と気づけることもあります。
また、職場の環境改善につながることもあるため、まずは一歩踏み出してみましょう。
解決策2.働き方を見直す:休暇・異動・時短勤務の活用
「今の働き方が合っていない」と感じるなら、辞める前に働き方を変えられないか考えてみるのも一つの方法です。
辞めることをチラつかせて要求を通そうとする人がいますが、その方法はおすすめしません。人手が足りないので辞めて欲しくはないですが、それを交渉に使うと印象が悪くなり、職場での居心地が悪くなるだけです。



病院に相談する際のポイントもお伝えするので、円満に解決できるよう心がけましょう!
異動を希望する
今の部署の人間関係や業務内容が合わない場合、異動で解決することもあります。希望が通るかどうかは職場によりますが、相談する価値アリ!
- 「なぜ異動したいのか」を明確に伝える(例:「夜勤が体力的に厳しいので、日勤中心の部署で働きたい」など)
- 師長に言いづらい場合は、副師長からアプローチしたり人事に相談するのもあり
有給休暇を取得する
疲れやストレスが溜まりすぎている場合、休むことで気持ちがリセットされることもあります。しばらく休暇を取った後、働き続けることを選んだ新人看護師もいましたよ!
「辞めるかどうか」は、一度しっかり休んでから考えても遅くはないので、検討してみてください。
- 「心身の調子が悪い」と伝えると理解されやすい
- 長期の休みが難しい場合は、連休を利用してリフレッシュするのもあり
時短勤務やパート勤務に変更する
体力的に厳しいなら、時短勤務やパート勤務も視野に入れましょう。病院によっては、柔軟な働き方ができるところもありますよ!
- 師長や人事に相談してみる(特に子育て中の人は通りやすい場合も)
- 「今後フルタイムに戻す前提」で時短を使うのもアリ(職場の理解も得られやすい)
解決策3.スキルアップを目指す:研修・勉強会・資格取得
「仕事ができなくて辛い」「周りについていけない」と感じるなら、スキルアップを目指すのも一つの解決策です。
- 病院の研修に積極的に参加する(スキル向上&モチベーションアップに)
- 勉強会やセミナーを活用する(無料で受けられるものも多数)
- 資格取得を目指す(認定看護師、専門看護師などは経験年数の条件があるので注意)



「スキル不足=辞める理由」ではなく、「スキル不足=成長のチャンス」と捉えてみると、前向きになれることもあります。
解決策4.考え方を変える:完璧主義を手放す、目標を見直す
「仕事ができない自分が許せない」「ミスをすると落ち込む」
こうした完璧主義が、自分を苦しめているケースもあります。特に学生時代、成績の良かった人ほど仕事の壁にあたった時、ツラい思いをしている印象があります。
- 「仕事が嫌なのか、職場が嫌なのか」を整理する(職場が合わないなら、転職も一つの選択肢)
- 「できなかったこと」ではなく「できるようになったこと」に目を向ける
- 同期と比べず、「昨日の自分」と比べてみる



得意・不得意というのは皆あるものです。
学業と仕事では内容が全然違います。
「学生時代はうまくいっていたのに…」と過去に目を向けるのではなく、「今できていること」に目を向けるようにしてくださいね!
6.退職した方が良い?ケース別判断基準
看護師として働いていると、「もう辞めたい…」と感じる瞬間は誰にでもあります。
しかし、勢いで退職を決めてしまうと、「辞めなければよかった」と後悔するケースも少なくありません。
僕の職場でも、一度退職したものの「次の職場が合わない」「他を見たことで今までの職場の良さがわかった」と戻ってきた人がいます。
特に、仕事のストレスがピークのときは、冷静な判断が難しくなりがちです。ここでは、退職を決める前にもう一度考えてほしいことを詳しく解説します。
退職を思いとどまった方が良いケース
一度「辞めたい」と思ってしまうと、その気持ちに引っ張られてしまいがちです。ですが、本当に辞めるべきかどうか、もう一度立ち止まって考えてみることも大切です。



次のような場合は、退職をもう少し慎重に検討するべきかもしれません。
自分が当てはまっていないか確認してみましょう。
看護技術や知識不足への不安が主な理由(成長の機会と捉える)
「先輩のようにスムーズに動けない…」
「自分は看護師に向いていないかもしれない…」
こうした不安が理由で辞めたいと考えている場合、「成長の機会」と考えてもう少し頑張ってみるのも一つの選択肢です。
- 最初は誰でも未熟。経験を積めば必ず成長できる。
- 技術や知識は、日々の積み重ねで少しずつ身についていくもの。
- 周囲と比べず、自分のペースで前進することが大切。



辞める前に、先輩や上司に「学びたい」という意思を伝えてみると、意外とサポートを受けられることもありますよ。
一時的な業務の多忙さや身体的な疲労感が原因(休息や相談で解決できる可能性)
「最近、業務が忙しすぎて辛い…」
「夜勤が続いて、体がボロボロ…」
こうした状況が理由で退職を考えるのは無理もありません。しかし、それが「一時的なもの」であれば、適切に対処すれば乗り越えられる可能性がありますよ。
- 休暇を申請して、リフレッシュする
- 上司に相談し、シフトの調整をお願いする
- 異動の希望を出して、少し負担の少ない部署を検討する



「辞める」以外にも解決策があるかもしれません。まずは、できることを試してみましょう。
状況によっては、今の職場での継続がベストな選択になることもあります。
職場環境や人間関係で改善の可能性がある場合
「上司と合わない…」
「人間関係がギクシャクしている…」
人間関係の悩みは、多くの看護師が経験するものです。ただし、環境が変われば状況が改善する可能性もありますよ。
- 異動を希望してみる(別の病棟や診療科へ移ることで解決することも)
- 一時的な関係の悪化なら、少し様子を見る
- 信頼できる人に相談する



自分が動かなくても、周りの環境は変化していくものです。
「もう無理!」と思っても、半年後には状況が変わっていることもありますよ。
「看護師に向いていない」と感じている場合
「私って、看護師に向いていないかも…」
これは、経験の浅い看護師ほど感じやすい悩みです。ですが、「向いていない」と決めつけるのは早いかもしれませんよ!
- 苦手な分野があるのは当然。得意なことを伸ばすことも大切。
- 看護の仕事は多岐にわたる。別の分野なら活躍できる可能性も。
- 「向いていない」のではなく、「経験不足」であることが多い。



同じ看護師でも、働く場所が変われば求められることも変わります。
まずは「どんな看護師になりたいのか?」を考えてみるのも一つの方法です。
仕事のミスが多い場合
「ミスばかりして、怒られてばかり…」
こうした経験から自信を失い、辞めたくなることもあるでしょう。しかし、ミスは誰にでもあるものですよ。
- 同じミスを繰り返さないための対策を考える
- メモを活用し、ミスを減らす工夫をする
- 焦らず、確実に仕事をこなすことを意識する



ミスをなくそうと意識しているなら、確実に減っていくハズです!
「私はダメだ…」と決めつける前に、成長のチャンスと考えてみましょう。
まとめ:「本当に辞めるべきか?」焦らず、じっくり考えよう。
- 「辞めたい」と思ったら、まずは冷静になろう。
- 一時的なストレスや環境の変化で解決できることもある。
- 退職は最後の手段。まずは他の選択肢を考えてみよう。
「辞めたい」と感じたら、一度深呼吸して、「本当に辞めるべきか?」をもう一度考えてみましょう。
慎重に判断することで、後悔のない選択ができるはずです。
それでもダメなら?辞めた方が良いケース
上記の対策を試しても改善されず、心身に限界を感じている場合は、退職を検討しても良いでしょう。
- 心身の健康に深刻な影響が出ている(うつ病・適応障害など)
- いじめやハラスメントを受けている
- 入職前の条件と実際の待遇が大きく異なる
- 教育体制が整っておらず、スキルアップが見込めない
- 労働基準法を無視した働かせ方をされている
このような場合は、我慢をしても自分にどんどん悪影響が出てくるだけです。僕も新人の頃、入職前ではありますが、採用が決まった病院を辞めたことがあります。
理由は、採用前に提示されていた条件と、採用が決まってから提示された条件が変わっていたからです。条件を戻すよう掛け合ってみましたが、条件が変わらなかったので、入職することを辞めました。そういう病院は信用できないですからね。
ですが、何も考えずに辞めてしまったので、短期間で次の病院を探す必要があり、困ったのも事実です…。



辞める場合は、転職活動を先に始める、円満退職の方法を考えるなど、慎重に行動しましょう。
まとめ:辞める前にできることを試し、それでもダメなら次の道を考えよう
- 一人で悩まず、誰かに相談することが大切
- 異動や休暇取得など、働き方を変える方法もある
- スキルアップを目指すことで、成長の実感を得られることも
- 完璧主義を手放し、自分のペースで成長する意識を持とう
- それでも改善されなければ、転職も視野に入れてOK
辞めるかどうか迷っている人は、まずはこれらの対策を試し、「本当に辞めるしかないのか?」を冷静に考えてみることが大切です。
7.きちんと理解しておこう:新人看護師が早期退職するデメリット
新人看護師が早期退職すると、さまざまなデメリットが生じます。「もう辞めたい!」と思って、勢いで退職を決断すると、思わぬ事実が発覚し後悔してしまうかも…。



ここでは、新人看護師が早期退職することによるリスクを詳しく解説します。
「本当に今辞めていいのか?」をしっかり考えるための参考にしてください。
デメリットその1. 奨学金の返済義務が生じる可能性がある
看護学生時代に奨学金を受けていた人は、退職によって返済義務が発生する可能性があります。
特に「お礼奉公」(一定期間、指定の病院で働くことで奨学金の返済が免除される制度)を利用している場合、途中で退職すると一括返済が必要になることも…。
デメリットその2. 転職活動で不利になる可能性がある
「またすぐ辞めるのでは?」と思われやすいのが、早期退職の大きなデメリットの一つです。
看護師の求人は多いとはいえ、面接官は「この人はすぐに辞めてしまうのでは?」と慎重に判断することが多いです。
デメリットその3. 応募できる求人の選択肢が狭まる可能性がある
転職先を探すときに、病院側が「〇年以上の経験があること」を条件としていることがあります。
特に、今後どうなりたいか、がきちんと定まっている場合は、就職希望先の求人要件を確認するようにしましょう!
デメリットその4. 新しい職場でも同じ悩みを抱える可能性がある
「辞めたい」と感じた原因が、
- 仕事のプレッシャー
- 慣れない環境へのストレス
- 先輩や上司からの指導の厳しさ
である場合、次の職場に行っても同じような悩みを抱える可能性があります。
「今の職場が特別に悪いのか?」それとも「どこに行ってもある程度の苦労はあるのか?」を、慎重に見極めることが大切です。
「転職すればすべてが解決する」とは限らないことを理解しておきましょう!
デメリットその 5. 履歴書からすぐに辞める人材だと思われてしまう可能性がある
履歴書には職歴を記載する必要があります。数ヶ月~1年未満で退職した場合、「この人は忍耐力がないのでは?」と思われることも…。
デメリットその6. 早期離職を懸念される
病院側としては、人材育成にはコストがかかるため、早期退職者を採用することには慎重になりがちです。「この人を雇っても、またすぐ辞めてしまうのでは?」と思われると、選考で不利になることもあります。
面接では、「今度は長く働く意思がある」としっかり伝えることが重要です。
デメリットその7. 看護師の基礎と転職先の仕事を同時に覚えなくてはならない
新人看護師として学ぶべき基礎知識は、どの職場でも共通しています。しかし、早期退職してしまうと、基礎を身につけながら、改めて転職先の環境に慣れていく必要があるため、余計に負担がかかります。
現職でもう少し経験を積んでからの転職の方が、スムーズに適応できる場合が多いです。
まとめ:早期退職にはリスクがあることを理解しよう!
- 奨学金の返済義務が発生する可能性がある
- 転職活動で「またすぐ辞めるのでは?」と思われやすい
- 応募できる求人の選択肢が狭まることがある
- 次の職場でも同じ悩みを抱える可能性がある
- 履歴書に短期間の職歴が残ることで不利になる
- 看護師としての基礎を学びきれず、転職後の負担が大きくなる
もちろん、辞めることが悪いわけではありません。しかし、「本当に今辞めるべきなのか?」をしっかり考え、デメリットを理解した上で決断することが大切です。
焦らず、自分のキャリアを慎重に考えて行動しましょう。
8.よくある質問:みんなの疑問に答えます
新人看護師として働き始めると、さまざまな不安や疑問が湧いてくるものです。
特に「辞めたい」と思ったとき、
・転職はできるのか?
・退職金やボーナスはもらえるのか?
・辞めた後のキャリアはどうなるのか?
など、多くの人が同じ悩みを抱えています。



ここでは、新人看護師が辞めたいと思ったときによくある質問(FAQ) に詳しく答えていきます!
一歩踏み出すあなたへ
新人看護師として働き始め、「辞めるべきか、続けるべきか」という選択に悩むのは決して珍しいことではありません。どんな選択をしても、それはあなた自身の未来を切り開くための一歩です。
僕は、辞めるも続けるも、あなたの選択を応援します!看護師としての道を進むのも、新しい道を探すのも、どちらも間違いではありません。
- いまの職場での経験は、あなたの看護スキルを確実に成長させてくれます。
- 看護師の仕事はつらいこともありますが、患者さんの「ありがとう」はかけがえのないもの。
- つらいときは、同僚や先輩、信頼できる人に相談してみましょう。
- 新しい職場、新しい環境でリスタートするのは勇気のいることですが、きっと新たな可能性が開けます。
- 看護師の資格は一生もの。病院だけでなく、訪問看護・企業・介護・美容などさまざまな選択肢があります。
- 「今の職場ではなく、自分に合った場所で輝く」という考えも大切です。
どちらを選んでも、あなた自身が納得できる道を選んでください。
相談窓口を利用しよう
もし「辞めたいけど不安」「続けるべきか迷っている」と感じたら、一人で抱え込まないでください。
職場内の相談窓口
- 看護師長や教育担当の先輩(信頼できる人がいれば相談を)
- 職場のメンタルヘルス相談窓口(病院によっては設置されています)
外部の相談窓口
- 日本看護協会の相談窓口(キャリア相談やメンタルヘルス支援あり)
- 看護師専用の転職エージェント(転職を考えている場合)
- ハローワーク(公共の職業相談窓口)
心のケアが必要なとき
- いのちの電話(全国対応・無料)
- こころの健康相談統一ダイヤル(厚生労働省提供)
あなたの悩みを親身に聞いてくれる人は必ずいます。「もう無理かも…」と思ったら、遠慮せず、誰かに相談してくださいね。



「窓口に相談するほどでもないし、職場の人には相談しづらい…」という人は、僕で良ければ相談に乗りますよ!
X(旧Twitter)もしくは「お問い合わせ」から気軽に相談してくださいね!
参考資料・引用元 – 信頼できる情報源
この記事の内容は、以下の公的機関や信頼できる情報を基に作成しました。
2023年病院看護実態調査報告書
最新の情報は、公式サイトなどで必ず確認するようにしてください。



ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
「辞める」「続ける」という選択は、どちらも簡単なものではありません。
でも、大切なのは、あなたが納得できる道を選ぶこと。
あなたのキャリアは、あなた自身が決めるものです!
自分を大切に、無理せず、あなたらしく働ける道を見つけてください。
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